大判例

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東京高等裁判所 昭和55年(く)37号 決定

被請求人 田口行雄

〔抄 録〕

刑法二六条は、同条各号に記載する場合に該当するときは必ず刑の執行猶予の言渡を取り消すべきことを定めた規定であって、これを取り消すか否かを裁判所の裁量に委ねているものと解すべきではない。したがってまた、刑事訴訟法三四九条の二第一項が、刑法二六条による刑の執行猶予言渡取消請求について、猶予の言渡を受けた者又はその代理人の意見を聴いて決定をすべきことを定めているからといって、刑の執行猶予言渡の取消について裁判所の裁量を許す趣旨でないことは明らかである。

それゆえ、刑法二六条各号の事由があり、かつ刑事訴訟法三四九条の定めるところに従って、適法に取消請求がされている以上、裁判所は、所論が主張するような事情の有無にかかわらず、当該刑の執行猶予の言渡を取り消さなければならない。

(岡村 林 新矢)

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